慢性硬膜下血腫
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慢性硬膜下血腫とは?
- ほとんどが中高年以上の人に起こるようで、頭部を打ってからしばらく(1ヵ月から半年)かかってじわじわと血液が硬膜の下に溜まってくる病気。
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症状は?
- なんとなくふらふらする、半身麻痺、頭痛、意識障害、ボケてきた
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診断は?
- CTやMRIで診断します。
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治療は?
- 手術しますが,局所麻酔下に患者さんと会話しながらできる簡単なものです。1個の穴を頭蓋骨にあけてそこから中に溜まった血液を洗い流せば終わります。直後から症状は改善し始めます。元気な人であれば翌日には歩けます。
以下は、看護学校の講義から:
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慢性硬膜下血腫
- 荒木の分類にはあてはまらない。
- 軽微な頭部外傷後(本人は覚えていない事も多い)、1-3ヶ月(それ以上でも)して徐々に硬膜下腔に血腫が貯留してくるもの。
- 外傷直後は、CTでも全く血腫は認められないが、高齢者などでは、脳の萎縮による硬膜下水腫が見みられるときには、本症に移行する場合があるので要注意。
- 中年以降の、酒飲みに多いとされるが、小児にも見られる。その場合には、くも膜嚢胞の合併が多く見られる。
- 症状としては、次第に進行する片麻痺や頭痛であるが、高齢者では認知症が前面にみられることがあり注意を要する。アルツハイマー病などと鑑別して、手術により正常にもどせる(治療可能な認知症:Treatable dementia)ので重要である。