21歳、女性

脳腫瘍の方で,私の病院ではなく他院での手術です。インターネットを利用してE-mailで文章を送って下さいました。

文章は患者さん本人が,書いて下さいました。


私は21歳の女です。

私の体験したことを書きます。
2003年10月初旬、たまに唇にしびれを感じる。一日に一回から二回ペース。  
すぐしびれた感覚はなくなったので、気にしないようにしていました。
10月の下旬、頭痛が始まる。風邪をひいてるときの頭痛とは明らかに違う
ズキズキするような感じで、今思い出すとほんっっとに痛かったと思います。
夜寝ていても、頭が痛くて何回か目を覚ますぐらい・・・。
仕事も休みがなかったので一週間くらいは市販の頭痛薬を飲んで仕事をしていました。
薬を飲まないと動けないくらい、首も動かせないくらいでした。
11月1日、休みができたのでかかりつけの内科の医院に行く。
もし悪ければ、紹介状でも書いてくれると思って、自分の感じる症状は話そうとがん
ばりましたが、先生はあっさり「風邪ですね」と片づけた。
話をちゃんと聞いてくれない先生に腹が立って、泣きそうになりました。
次の日からまた頭痛薬を飲み通勤。本当につらいと感じ始める。頭が痛い。
そして、言いたいことがすぐくちに出てこない・・・。頭ではわかるのに、言葉がでない。
言葉をかんだり、どもったり。「し」といいたいのに、「す」になってしまう、など。
接客業なので、お客さんにお話するときに間違えてしまってもうやばいと思いました。
11月5日、私の21歳の誕生日でした。
休みを取っていたので、近くの公立病院の外来に行く。
自分の中では頭がおかしいと半分わかっていたので非常に気持ち的には落ち着いていました。
相変わらず頭は痛く、吐き気も少しあったように思います。
CTを撮ったあとなぜか看護婦さんが車椅子を持ってきて乗るように言われる。
やっぱりな。。。
脳外科の先生に、出血していると言われましたが、ショックというよりもホっとしました。
自分が今どういう状態なのかやっとわかった!!て感じでした。
一度家に帰ってまた夕方親とくるように言われました。
私はいたって冷静で、ます親に電話をして、帰りました。
帰ったとたん造影剤のせいか、気持ち悪くなり、吐いてしまう。
母に仕事から帰ってきてもらってすぐ病院へ行きました。
ここからの記憶があいまいであまり覚えてないんですが、
すぐ点滴とかされて、次の日にたくさんいろんな検査をされました。
私はずっと夢を見ているような感じでした。
術前の説明を私は聞いていません。母と親戚だけにされたみたいです。
11月10日、手術。
長かった髪を坊主にして、午後1時から5時まで開頭術。
無事終了し、個室に戻る。
麻酔が切れて、自分の名前を何度も看護婦に聞かれる。
痛いし、答えたくない。しつこく聞いてくるのでしかたなく言う。
術後2日くらいはずっと寝ているような感じで、もちろんご飯ではなくすべて点滴か
栄養を取っていました。
頭は痛かったんですが、頭の中ではなく、表面、手術したところが痛いという感じ。

一週間後、点滴がはずされる。
それだけでもすごい嬉しかったのを覚えています。
それからは順調に回復し,術後治療で私は放射線と化学療法も受けました。
はっきり言っていやでした。
髪が抜けるのがものすごく抵抗あって,ただでさえ坊主になり落ち込んでたので
さらに髪が抜けるのはさすがにたえられない!と思ったんですが,
もう先生が決めていたようで,また私のい相談する前に親に相談していたそうです。

私が自分が受ける治療は自分でしっかり納得して決めたいのに,
どうして親に先に相談して,決まったことを最後に私に言うんだろうと
先生に対して不信感も抱きました。
自分が入院してみて初めて思いましたが,医師と患者の間にはやっぱり壁があるとい
うことです。自分が本当になんでも言えて,先生もそれを真剣にちゃんと聞いてくれる。
そんな関係ができている医師と患者って少ないでしょう。
でも本当に信頼できる先生に出会えたら,とても幸せだと思います。
今,医療ミスとか大学病院の体制とか,とりあげられてる問題はたくさんありますが,
私はそれがどの人にもあてはまる問題だと実感します。
あまり病院のお世話になっていない人にも一度考えてほしいと思う。真剣に。
自分はどういう医療を求めているのか,そしてどんな病院を望んでいるのか,
一度考えてみてください。
私はこの闘病生活がいいきっかけになりました。
いろんな人にも出会いました,同じ病棟で亡くなった人も知っています。
だから,こんなに元気になれて,普通に生活できることを幸せに思います。
そして家族や友達や,もちろん先生と看護婦さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。

今,私は外来でみてもらいながら,必要なら点滴など治療はしています。
仕事復帰に向けてしっかり治そうと思い,あせらずゆっくりがんばろうと思います。

もし,今闘病している人たちも苦しいかもしれないけど,負けずにがんばってくださ
いね!!
長くなってしまってすいません。
それでは失礼します。